色々あっても、もう年度代わりで、新年度という事になります。桜も咲くし、新入生、新社会人もこれから街で見かけるようになります。何があっても次の息吹は、活動を始めています。先日、銀行の帰りに老夫婦と擦れ違いました。女性の方は髪をブラウンに染めていたけど、頭の頂辺あたりが円形に白くなっています。頑張っているなと思いました。男性の方は女性よりも年を取っていて、老人の入口という所です。女性は老人というのは可哀想で、まだおばさんです。初老の男性は奥さんに何か話しかけて、少し照れ笑いをしています。奥さんの方も男性の方を見て笑っています。たったそれだけの時間と空間なのだけれど2人はとても仲が良いのだなあと思いました。それでこちらもとても気持ち良くなりました。その時ふと気づいたのです。その男性が記憶にある。どこで会ったのだろう。近所の人なのか、お店のお客さんなのか……そして気が付きました。男性は学生時代の先輩で、女子校で化学の教師をしていました。そして、働きながら研究室に来て研究を続け、博士号を取ったあの先輩です。そしてその先輩は女子校で教え子と恋に落ちて、後に結婚するという禁断の愛を実らせた人です。たった一瞬の光景だったけれど、それが2人の歩んで来たすべての事を表しているようで、何かほっとしたものを感じたし、人生ってとても温かいと思いました。幸福な一瞬でした。
2017.3.25 久米